• uta-0073

    幽界へ
    あそびに行きし
    帰り道
    みやげ落として
    浮かびけり

  • uta-0072

    どの星に
    願い託すか
    決めかねて
    七夕の夜
    過ぎゆけり

  • 採集語録 004 「露天読書」

    「露天読書」

    サウナと水風呂ののち、
    露天風呂でのととのい時間に、
    外気を浴びながら本を読む習性。

    観察メモ
    身体がほどけた状態で読む言葉は、
    頭だけで読む言葉とは、少し違う。

  • uta-0071

    湯に浸かり
    一頁ずつ
    戯れる
    皮膚と紙の
    擦れる音

  • 採集語録 003 「振れ幅の化神」

    「振れ幅の化神」

    人格・行動・価値観・発言が、
    驚異的な振れ幅を持ちながら、
    内部では統一された論理を持つ存在。

    観察メモ
    外部から見ると矛盾に見える現象も、
    本人の文脈では一本の論理として、
    無矛盾に成立していることがある。

  • uta-0070

    現世の
    寫眞一枚
    彼岸より
    あわいの橋を
    そっと渡して

  • uta-0069

    雨粒は
    夜更けすぎに
    言粒となり
    瓶を満たして
    朝に帰る

  • uta-0068

    空席の
    風が座った
    痕跡に
    名を思い出し
    隣に座る