勾玉お月さま。

NOG_6330-c

©SATOKO NOGUCHI

まるで命を宿しているような
黄金色の勾玉

それは当然のように
真っ黒な闇を纏っている

ご飯の仕度が終わり
もう一度見ようとベランダに出ると

白いお月さまが別人のような顔をして
そこにいた

キンモクセイの香りが
鼻をかすめていった

マジックアワーとキョウトタワー。

NOG_4203©SATOKO NOGUCHI

朝から家にこもりっきりで
心も体もどうしようもなくなったので
一走りして駅に行った

わたしは何かを期待していたのだろうか

人混みの中を歩くのも悪くないと呟いてみたり
立ち止まって人を待つふりをしてみたり

会えたのは美しい群青色に染まる空に
紅く光るキョウトタワーだった