雨上がりの宵山。

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©️ SATOKO NOGUCHI

色々をため込んだ雨雲には
カミナリ様がおられたらしい

夕方には大きく暴れて
一気に街ごと浄化された

ひとときの静けさが
通り抜けたのちは

コンチキチンも
雑踏の賑わいも

軽妙に溶け合い
黒い夜空に消えてゆく

 

 

どこまでも幸せの香り。

 

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©️  SATOKO NOGUCHI

いつものヘアサロンのお向かいは
昔ながらの和菓子屋さん

予約時間が迫っているのに
「桜もち」の張り紙に目を奪われ
足はくるっとそちらを向いた

店内は桜の香りに満ちていて
それだけで幸せとなった

帰ってからそっと包みを開くと

可憐な香りとともに
しっとりとした桜もち

目を閉じて口に含む
広がってゆく世界

指に残った香りを聴きながら

今日もどこかで咲き始めた
ソメイヨシノに想いを馳せた

 

きらめき。

 

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©️ SATOKO NOGUCHI

桜を見に行った帰り道

ふと右目の端に
何かを強烈に感じた

それは通り過ぎた私を
立ち止まらせるほどだった

自転車を降りて
その路地まで戻ると

古い町家の塀の上で
ミモザの大木が

生のきらめきを
謳歌している

その姿は
とても官能的であった