©️ SATOKO NOGUCHI
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思い返せば
写真を始めるずっと前の
子どもの頃からこうやって
一人遊びをしていた気がする
習い事の帰り道
遊びに行った帰り道
夜に向かう空を見上げ
お月さまを見つけては
捕ま〜えた
ってね
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思い返せば
写真を始めるずっと前の
子どもの頃からこうやって
一人遊びをしていた気がする
習い事の帰り道
遊びに行った帰り道
夜に向かう空を見上げ
お月さまを見つけては
捕ま〜えた
ってね
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散歩ばかりしている
散歩しかすることがない
しかし散歩は愉しい
今日はたまたま
吸い寄せられた神社で
神様か?
とさえ思わせる有様の
猫と出逢った
あまりのことに
カメラを構えるまで手間取ったが
しっかりと
写真におさまるまで
鋭い眼光は
こちらに向けられ続けた
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雨がりの朝
いつもの散歩道は
カラフルな葉っぱたちで
彩られていた
その一枚一枚には
世界があり
どの世界も静かで
魅力的だった
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人がたくさん立ち入る前の
朝の方が気持ちがいい
わかっているのに
今日は出遅れてしまった
しかし
鳥の会話がよく聴こえる
気の流れを肌で感じる
打った柏手が潔く響く
休日の昼日中の境内は
不安になるほど清々しかった
なんと世界は変わってしまったようだ
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矢野顕子の歌声に
心をくすぐられながら
ワイングラスを
傾けていると
闇に向かう空に
お月さまがやってきた
いつもと違って
お月さまは透けていた
触れたらきっと
崩れ落ちてしまっただろう
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