© SATOKO NOGUCHI
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夏の空気に
秋の風が通り
美しく編まれた楽譜の上を
音符が軽やかに踊る
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夏の空気に
秋の風が通り
美しく編まれた楽譜の上を
音符が軽やかに踊る
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東山に黄金色の月が昇ると
知らないうちに炭坑節が
頭の中を巡っている
サノヨイヨイ、サノヨイヨイ
なんて静かな夜だ
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闇の奥から少しずつ
念仏と共に近づいて
ゆらゆら、ゆらゆら、ゆらゆらと
その一つ一つには魂がのっていて
意思があるように浮遊している
まるで今を味わっているかのように
結局此岸まで来ることはなく
勿体つけてゆっくり流れた
ゆらゆら、ゆらゆら、ゆらゆらと
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心躍らせ
足取り軽く
河川敷を上りきると
目の前に大きな舞台が広がった
しっとりした草むらに腰を下ろしたら
さぁ
はじまりはじまり
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