再会。

106-NOG_8407

©SATOKO NOGUCHI

まずは漲水御嶽にご挨拶をと思い
空港から車を走らせた

聖域に一歩足を踏み入れると
白猫が悠々と横たわっているのが
すぐ目に入った

あの頃はほんの子供だったのだと
大きくなった身体を見て気がつく

大人びた子供だったのだ

わたしはそこに腰を下ろし
静かにカメラを構えて
何回か続けてシャッターを押した

その間二つの目は
わたしを捉え続けた

世界のことは何だって
知っているようなクールな顔で