©SATOKO NOGUCHI
下鴨神社の脇の小径を
無心に歩いておりました
たっぷり降った雨がやっと小雨になったところで
びちゃびちゃになった足元を気にしながら
もう傘は閉じようかな、と顔を上げた途端
目があったのです
その青い目でずっと見られていたような
気がしたものですから
別に普通に歩いていただけなのに
何だかちょっと気恥ずかしく感じたのです
話しかけたらもっと恥ずかしくなりそうだったので
カメラを向けて無言でシャッターを押しました
そのまま通り過ぎて
一本道を歩いて行く私の背中は
いまだ見られているような気配を感じ
少し歩いて振り返ったのですが
そこにはもう何もありませんでした